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【特別企画③】ライブ配信どうやる? 初心者が知っておくべき配信機材と予算の具体例は?

Zaiko

新型コロナウイルスの流行をきっかけに音楽ライブや演劇、お笑い、ファンミーティングのようなエンタメコンテンツだけでなく、企業のオンラインセミナーやフィットネスなどこれまでリアルで行われていた様々なコンテンツがライブ配信されるようになりました。

また、最近ではオンラインでのライブ配信と併せて、リアルでもイベントを開催するハイブリッドイベントもよく見かけるようになりました。

しかし、ライブ配信をやってみたくてもまだまだそのために準備する機材やそれらを用意するために必要な予算がわからないという人も多いはず。そこでZaikoでは映像制作のプロ向け機材やライブ配信機材を数多く取り扱う撮影機材の専門店「プロ機材ドットコム」の代表取締役を務める森下千津子さんにインタビュー。

3回目となる今回は、初心者が配信機材を選ぶ時のコツやつまずきがちなケーブル周りの配線をはじめ、自宅やスタジオからのライブ配信のためのセットアップ例などについて、お伺いしました。

初心者がライブ配信の機材を選ぶコツ

初心者がライブ配信の機材を選ぶコツはありますか?

配信機材をトータルで用意する。つまり、システムで考えるということですね。例えば、カメラだけとりあえずこれ買いました。マイクはこれを買いました。ビデオミキサーはこれを買いましたみたいな感じで、それぞれの連携とか互換性を考えないで機材を購入してしまうと、このシステムでこのマイクは使えないといったことも起こり得ます。配信機材はトータルのシステムとして、それぞれの機材が繋がるものなので、機材同士の互換性や連携のことを考えながら選ぶ、またその機材と機材を繋ぐケーブルを選ぶようにしないと失敗してしまうと思います。

正直なところ、スマホで配信するというのであれば、スマホ用のマイクを買うというのでも問題ありません。ただ、次にカメラで配信したいと思っても、そのマイクはスマホで使うことを前提としたものだから別の機材ではほとんど使えない。そうなるとまたカメラ用のマイクだけでなく、それに合わせたシステムを用意する必要がある。なので、初心者が機材を購入する場合は、まず誰か詳しい人に聞いたり、コーディネートしてもらうのが良いと思います。

その場合はプロ機材ドットコムさんにご相談するのが良さそうですね。

そうですね。弊社ではみなさんがどういった配信をやりたいかと予算をまずヒアリングした上で、それにあった機材をコーディネートさせて頂いています。また、こちらからこういうことができますよといった感じでご提案させていただくことも可能なので、機材選びに不安がある場合はまずはご相談いただけると幸いです。

初心者にとってケーブル周りの配線は想像がつきにくいと思うのですが、ライブ配信をするためにはどういった配線が必要になるのでしょうか?

普通のカメラ(いわゆるウェブカメラを除く)の信号は、ケーブルをパソコンに挿せば配信ができるわけではありません。ビデオキャプチャーを使って信号をUSBに変換して入れるか、エンコーダーを介して、映像信号をエンコードしたものをYouTubeのような配信プラットフォームに送出する必要がありますが、エンコードに関してはハードウェアエンコーダーだけでなく、PCのソフトウェアエンコーダーでも可能です。

よく配信をやったことない方が、PCに付いているHDMI端子にケーブルを挿してカメラを繋ぐ人も多いのですが、あれは映像をHDMIモニターにアウトプットするものであって、映像を入力するためのものではありません。あとよくあるのは、物理的にケーブルが穴には挿さったけど映像が映らない、音が出ないというトラブルです。機器と機器をを繋ぐときにケーブルの対応する信号規格が合わなくて、映像が出ない音声が出ないということはよくあります。

それとケーブルの品質自体が低いと当然、映像と音声のクオリティも下がります。ケーブルは良いものを使いたいですね。あとHDMIケーブルの場合だとあまりにも長すぎると映像が減衰して劣化しまうので5m以内のものにするのが良いと思います。最近ではちょっと高額ですが、光ファイバーを使ったHDMIケーブルもあり、そういったものであれば距離を長く伸ばすこともできます。

ちなみに出演者だけでライブ配信をワンオペで配信する場合、どんな方法があるのでしょうか?

複数のカメラを使いながらでも、出演者が自分でスイッチングをしながら配信するというケースも多いです。例えばコントロール用のアプリをタブレットで使ったり、外部コントローラーを使うことで、アングルの切り替えを簡単にすることができます。トークに集中するのでコントローラーのボタンは押せない、音楽の演奏をするので手が空かないという場合には、あらかじめ決めた秒数ごとにアングルが切り替わる自動スイッチングのような方法もあります。

自宅で1人でもできるライブ配信セットアップだと具体的にどういった機材を用意すればよろしいでしょうか?

その場合は、PC、カメラ1台とマイク、そしてリングライト等の簡易照明、USBビデオキャプチャー、あとそれぞれの機器を接続するケーブルだけでもOKです。あとこのミニマルなセットアップでも電源用のマルチタップを用意しておくのも重要です。例えば、このセットアップを基本型にしつつ、あとで追加機材としてスイッチャーを入れたり、カメラを増やしたり照明を2つにするというのであれば、10口くらいのマルチタップがあると安心ですね。配信というのは思った以上に電源コンセントが必要になります。

マイクに関しては最初はヘッドセットマイクとか、イヤフォンマイクでも大丈夫ですが、音を良くしたいというのであればUSB接続のコンデンサーマイク等を使うのも良いと思います。複数人での会話にも対応できるような指向性を調整できるマイクも便利です。

ただ、このセットアップを普段自宅で使っている机でやる場合は、PCの画面を見る時に目線が下がってしまうので、パソコン台とか、そういった底上げできるものを用意してPCの画面と目線をあわせるのはちょっとした配信のテクニックです。

レンタルスタジオくらいの規模からライブ配信する場合だとどういった機材が必要になるのでしょうか?

基本は自宅配信と一緒ですがアングルを増やしたい場合は、ビデオミキサー、スイッチャーなどを使います。また、その場合は確認用モニターを用意しておくといいですね。

ちなみにこのスイッチャーにはUSBアウトが付いていて、ビデオキャプチャーの代わりとしても使用できます。またハードウェアエンコーダ機能も持ってますので、LANの接続ポートにLANケーブルを挿せばそのままエンコードしたものをライブ配信することができます。

複数人でのトークショーや音楽ライブの配信だとどういった機材が必要になるのでしょうか?

これもさっきのレンタルスタジオと基本型は一緒ですが、トークショーの場合だと特にピンマイクを用意したりもします。それと良い音に整音したり、音声をミックスするためのオーディオ・インターフェースやオーディオミキサーを用意したり、必要に応じてカメラの数を増やしたりします。また、ワンオペではなく、複数人のスタッフを用意します。

また、このオーディオミキサーはUSBで接続しているPCの音の入力もできるのでハイブリッド配信にもおすすめです。あとこのビデオミキサーですとPower Pointの画面にセミナー講師の姿をワイプでいれるようなことも簡単にできますね。それとプリセットも組めるのでボタンひとつでそういったシーン切り替え操作も行えます。

ちなみにある程度の企業セミナーになってくるとこのくらいのセットアップが1番多く、予算は大体100~200万円くらい用意しておく必要があります。企業セミナーなどを有料で配信したい場合などはこのくらいのセットアップが最低ラインだと言えますね。

このセットアップだとグリーンバック合成もできますし、映像にこだわりたいのであれば、カメラのグレードを上げたり、このビデオミキサーは8入力なのでカメラの数を増やしたりすることにも対応します。あとはグリーンバック合成するのであれば、照明を4台程度に増やしたりもします。それとワイヤレスマイクを使う場合は、1本7万円くらいするので、そういう感じで映像のクオリティにこだわって機材を増やしていくと当然予算は上がります。

誰でもライブ配信ができるようになってきましたが、まだまだ何から始めて良いのか分からないことも多いですよね。ここまで連載形式でライブ配信機材について詳しいご説明ありがとうございました。

ガッツリと投資をしてオンライン配信を事業として頑張っていこうという覚悟があるなら、第2回でもお話したような補助金にチャレンジしてみるのもよいと思います。最初はミニマルなスタートでも、興味や将来性を感じたら徐々に投資を増やしていくのも良いと思います。最初から完璧を目指さず、とにかく配信を楽しんでもらえたら嬉しいです。


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